ネルソン・ピケJr. ドラマティック・フィナーレ

TCRがツイッターで紹介してたガーディアンの記事です。インタビュー部分は少ないけどレースの流れが載ってていいなーと思ったので。↓は後半のところからです。

Nelson Piquet Jr lifts Formula E title in dramatic Battersea finale

ピケJr.にとっては2004年のイギリスF3以来の選手権タイトルとなった。接近したフォーミュラEシーズンのクライマックスだった。ブエミは最多の3勝を挙げているが、ピケはトップ5フィニッシュ数が多く一貫性があった。

「タフなシーズンだったけど、今週末もタフだった。僕達には完璧な戦略があったから、激しくプッシュした。失うものは何もないと分かっていたから、自分がすべきことは、プッシュして、自分のベストを尽くしてドライブすることだと理解していたんだ。そして幸運はほんの少しだけ僕達の側に味方してくれた」

ブエミはライバル達よりもかなりの上位グリッドからレースをスタートすることとなった。フォーミュラEの予選は4グループに分かれて行われる。ブエミはグループ2で小雨状態だったのに対し、ピケとディグラッシはもっと濡れた路面で走らなければならなかった。ブエミは6番グリッド、ディグラッシは11, ピケは16番グリッドだった。オーバーテイクが困難なサーキットで、タイトルコンテンダー達のポイントはそれぞれ、ピケ138, ブエミ133, ディグラッシ125ポイント。おもしろいグリッドだった。

「今日はこの結果を得るために、本当に大変な思いをした。レース中、最初から最後まで冷静さを保たなければならなかった。チームは僕に何の情報も伝えなかった。何も聞かないで、ただ集中する。事前のブリーフィングでそう決めた」

ブエミにはトラックポジションだけでなく、土曜日のレースをポールトゥフィニッシュで綺麗に制したという勢いもあった。その優勝でピケの持っていた23ポイントのリードは5ポイントにまで縮まり、ブエミは選手権2位に浮上した。日曜日のドラマティックなファイナルラウンドへ向けて準備は万端だった。

ブエミにとって唯一必要だったのは、おそらく強力な順位でのフィニッシュだけだっただろう。序盤では彼はそれを手にしていた。オープニングラップで順位を上げたが、ピケも4台を抜いていた。ポールからスタートしたサラザンがレースをリードしている中、他チームより1周多く走って15周目でピットに入ったピケは、その時点では十分なパフォーマンスが発揮できていなかった。ピケのピットイン中、温まり切っていないタイヤのブエミはT3の侵入でミスしてしまいポジションを失ってしまう。そしてこのレースは変貌を遂げていく。F1チャンピオンの親類たちが突然あらゆるところで活躍し始めたのだった。

ピットを出たピケはニコラス・プロストと競らなければならなかったが、SCピリオドが終わるとNEXTEV TCRのチームメイトであるオリバー・タ―ベイが彼を前に出してくれた。彼はすぐにデュランに襲い掛かり、8位を手に入れたのだった。

この時点で残りは7周。コース上6位を走るブエミは、タイトルをとるためにはブルーノ・セナを抜かなければならないことに気付いていた。彼は最善を尽くした。ファステストラップ記録者に与えられる2ポイントが、順位の計算をめまぐるしく左右した。ブエミが1ラップ、良いタイムを出せていれば結果は変わっていただろう。

しかしブルーノを抜くことはキーだった。ブエミは彼の背後にぴったりとついて脅かした。ファイナルラップのT14シケインで飛び込んだが、追い抜くことはできなかった。4番グリッドからスタートし素晴らしいレースを見せたバードもサラザンに対し同じ挑戦をしたが、抜き去ることはできなかった。

サラザンは首位でチェッカーを受けたが、バードがかけ続けたプレッシャーによってバッテリーのオーバーユースを引き起こし、ドライブスルーペナルティを換算した49秒加算ペナルティによって、バードが表彰台の頂点に立った。

ブエミが獲得した5位は、レース前にはタイトル獲得には十分な順位だと予想されていたが、ネルソン・ピケの息子が勝者の資格を得ることを妨げるのに十分ではなかった。しかしピケJr.は、車から降りるまで結果がわからなかったという。

「チャンピオンシップをとったって分かったのは、コメンテーターが教えてくれたときだよ」

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