さりげなくスポーティングレギュも改版

2014年からのエンジンレギュレーションの話ばっか出ていますが、6月30日付けでスポーティングレギュレーションもさりげなく改版されていたっぽいです。ただし私が12月の版から追えてないので、どこの時点での変更かはわかりませんー

以下、主な変更点(項番ずれなどの変更は除いています)

16 INCIDENTS
よく出てくるペナルティの項。4つのペナルティに対しては不服申し立て出来ないことが明文化されました。
16.3
a) ドライブスルー
b) 10秒停止
c) タイムペナルティ
d) 懲戒
以上の4つのペナルティが与えられた場合、不服を申し立てることはできない。

18. SANCTIONS
ドライビングによる懲戒(戒告?訓告?)処分が累積3つになったら、10グリッド降格ペナルティですってーいつのまに…

18.2
1チャンピオンシップシーズン中に3つの懲戒を受けたドライバーは、3回目の懲戒と同時に、そのイベントで10グリッド降格ペナルティを与えられる。3回目の懲戒がレース中のインシデントの後に与えられる場合は、10グリッド降格ペナルティはそのドライバーの次のイベントで適用される。10グリッド降格ペナルティは、少なくとも2つの懲戒がドライビング違反によって与えられたものである場合のみ、与えられる。

22 TRACK AND WIND TUNNEL TESTING
テストについて細々と規定が足されました。あとはヤングドライバーテストについて2点。1点目は、改版前まではシーズン終了後から12/31までの間になっていたけど、シーズン中でもできることになりました。2点目は、このテストに参加するドライバーは国際Aライセンスを持っていないといけなくて、かつF1のレースに2戦以上参加したことがある人は参加できなくなりました。

22.1
a) トラックテストとは、指定サプライヤーからその目的のために特別に供給されたタイヤを使って行われるプロモーションイベントを除く、チャンピオンシップに参加したコンペティターにより行われる、実質的には2010, 2011, 2012年のF1テクニカルレギュレーションにかなう車両を使用した、イベントの一部でないトラック走行時間であるとみなされるべきである。

22.3
a) チャンピオンシップイベントが行われている間
b) 下記c)iii)を除く8月
c) チャンピオンシップの最初のイベントの週から、同年12月31日までの期間。ただし以下の例外を除く。
i) FIAによってF1カーのための承認を得る、3日間*1回のヤングドライバートレーニングテスト。チャンピオンシップの最後のイベントから同年12月31日までの間、または、全チームとFIAの同意のもとにチャンピオンシップシーズン中に行われる。2戦以上のF1チャンピオンシップレースに参加したドライバーはこのテストに参加できない。(参加する)全てのドライバーは国際Aライセンスを持っていなければならない。

25 SUPPLY OF TYRES IN THE CHAMPIONSHIP AND TYRE LIMITATION DURING THE EVENT
プラクティスで追加のタイヤが供給される関連の追加。

25.1 Supply of tyres
特定のイベントにおいては、指定されたタイヤサプライヤーからFIAに対する勧告に従い、評価目的のために、更なる1スペックのドライタイヤが全チームに対して供給されるかもしれない。そのような追加スペックについて、チームにはイベントが始まる少なくとも1週間前に通知される。

25.2 Quantity of tyres during an Event:
a) 下記d)の場合を除き、イベントの間、ドライバーは11セット(6つのプライムスペックと、5つのオプションスペック)以上のドライタイヤを使用してはならない。

b) 下記e)の場合を除き、4セット以上のインターミディエイトと、3セット以上のウェットを使用してはならない。

c) 4タイヤのセットは2本のフロントと2本のリアタイヤから成ると考えられ、そのすべてが同一のスペックでなくてはならない。

d) 指定サプライヤーからのFIAに対する勧告に従い、1セットのプライムスペックタイヤが全ドライバーに対して供給されるかもしれない。チームはこのような追加セットを、イベント開始の少なくとも1週間前に知らされる。

e) P1かP2がウェット宣言された場合、全ドライバーに対して1セットのインターミディエイトが追加供給される。この追加セットは、P3開始前までにタイヤサプライヤーへ返却されなければならない。

25.4 Use of tyres
a) P1とP2に使用するため、3セットのドライタイヤ、プライムスペック2セットとオプションスペック1セットが、FIA tachnical delegateによって、ノミネートされた各ドライバーに割り当てられる。これらは、このセッションで使用してよい唯一のドライタイヤである。
プライムスペックの1セットは、P2が開始される前にタイヤサプライヤーへ返却されなければならない。もう一つのプライムスペックと1セットのオプションスペックは、P3が開始される前に返却されなければならない。
25.2(c)が実施される場合(※訳注:25.2(d)の誤りだと思われます)、プライムの追加セットは、各ノミネートドライバーに対して、P1とP2の間に使用できる。1セットのプライムがP1の後に、2セットのプライムと1セットのオプションがP3開始前に、タイヤサプライヤーへ返却されなければならない。
追加ドライバーが使用される時(19.1(b)参照)は、(本来)ノミネートされている彼が交代したドライバーに割り当てられたタイヤを使用しなければならない。

b) 25.1に従って、ドライの追加スペックが使用可能である場合は、2セットが、P1とP2で使用するために各ドライバーに割り当てられる。これらのタイヤは、P3開始前にタイヤサプライヤーへ返却されなければならない。

30 GENERAL SAFETY
夜間作業禁止について、禁止期間の数え方が微妙に変更。P2-P3間で作業できる時間が1時間増えたようにみえます。
30.19
(旧)
予定されたP1とP3開始時間の10時間前に始まる、6時間の期間の間
(新)
– P1開始時間の9時間前に始まる、6時間の期間。
– モナコを除き、P2終了時刻の10時間半後から、P3開始時間の3時間前までの期間。

たとえばP1: 10AM-11:30 P2 14:00-15:30 P3 10AM-11AMだとすると…
旧) 木曜24:00-金曜6AM, 金曜24:00-土曜6AM
新) 金曜1AM-7AM, 土曜2AM-7AM

40 SAFETY CAR
40.7
全てのレースカーは減速しなければならない。そして、SCの後ろに10台ほどの間隔を開けて整列しなければならない。ドライバーの十分な減速を確実にする ため、SAFETY CAR DEPLOYEDのメッセージがタイミングモニターに表示されてからは、各車がfirst safetycar lineをはじめて2回目に超えるまで、ドライバーはFIA ECUによる最小のタイムセットより上にいなければならない。

40.10
追加:
SCがピットレーンを使用するように言われたときを除き、SCが配備されている間、車両はタイヤ交換以外の目的でピットレーンへ入ってはならない。

懲戒処分って結構もらってる人いるよね…ハミルトンとか。「まあ警告で済んでラッキー」という風にはいかなくなるんですね。大きいのは若手テスト?HRTで次から走るダニエル・リカルドは2戦以上走ってしまうとこのテストには出られません。同様に浪漫だとかひゅる君だとか、GPレギュラー経験者もだめですね。あとはSCかな、SAFETY CAR DEPLOYEDが出た後、タイムを維持しなければならない期間が長くなりました。
些細な変更がほとんどだけど、この懲戒3つでグリッドダウンはじわじわ効いてくるかもー。

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