2014年レギュレーションざっと読み:どうしてこんなお鼻に…??

テクニカルレギュレーションは読まないことにしてるんですけど(意味分かんないから)、どうしてもあのノーズのこと分かりたくて色々と探してました。

結論としては「ノーズの断面積は変わらないまま、地面からノーズ先端までの高さが550mm→185mmになった(んだけど、今までと同じようにノーズの下に空気を通したい)から」なんだけど、「185mm」で検索してもどこなのか出てこないんだよね。。。above the reference planeとかgroundとかいろいろ調べてみたんだけど。。。引き算すると185とかそんなん?

やっぱScrabsさんの解説が一番分かりやすいのかな?と思って読んでみましたが途中で挫折しました。下の方に途中まで載せておくので雰囲気でどうぞ。

まとめるとこんなかんじ↓
・ケータハム型:下部がノーズ構造の本体で上はバニティパネル。フロントウイングはノーズ(下部)に直接ひっつける。

・大パイロン型:ノーズ構造の本体は上部で、フロントウイングをマウントする両端のパネルがある。

・小パイロン型:フロントウイングをマウントするパネルが小さい。

・ニューエイてんてーによる回答: キールノーズ

おかしなことになっている組は「下に空気をいっっぱい通したいんだってば!」派だってことですね。なんとなく納得しました。

http://twitter.com/SidOgura/status/428180663464771584

レギュレーション全体の変更についてはformula1.comにまとまっていましたのでこれを読みました。全文読めたら読むと思うけど訳さないかも。

2014 season changes

Power – 最大15,000rpm, 1.6Lのターボエンジンになる。V8は750bhp(制動馬力)以上あったが、2014年のユニットは600bhp程度で、ERS(Energy Recovery System)のパワーがそれに加わる。

Gearbox – ギアボックスは以前の七つを超える、八つのレシオがあり、各チームはそれをシーズン前にノミネートしなければならない。

Energy Recovery Systems (ERS) – 2014年から、各車のパワーは、パワートレインとパワーユニットを形成するエンジンとERSから供給される。ブレーキング中にエネルギーを生み出すように、ERSユニットは、エンジンのターボチャージャーから生じる余剰の熱を使用してパワーを生み出す。80bhp(制動馬力)をもって1ラップあたり6秒をドライバーに与えていた以前のKERSとは異なり、2014年のERSは1ラップあたり約33秒、160bhpを生み出す。ブレーキング中に生じるパワーを補償するために、チームには電気的リアブレーキコントロールシステムの使用が許可されている。

Fuel – 燃料効率の向上のため、2014年以降、燃料は1レースあたり100kgに制限される。以前は燃料は無制限だったが、各チームは1レースあたり約160kgを使用していた。

Minimum weight – 2014パワートレインの重量が加算した分を補償するため、ミニマムウエイトは642kgから690kgに変更された。

Exhaust – 従来は二本のテールパイプが使用されていたが、2014年レギュレーションでは上方に曲げられたシングルテールパイプの使用を義務付ける。排気の流れが空力的効果を生み出すために利用されること(※ブロウンディフューザー)を防ぐためである。加えて、テールパイプより後方にボディワークが置かれてはならない。

参考: STR9

Nose height – 安全上の理由により、ノーズの高さが変更となる。最大の高さは185mmである。(従来は550mmであった)

Front wing – フロントウイングは、幅が1800mmから1650mmに変更されたために少し細くなる。

Rear wing – リアウイングもまた2014年からは見た目が変わる。従来は合法であった、下方向に向けたウイングは非合法となり、メインフラップは、側面から僅かに浅くなった。しかし支持柱は許可されている。DRSスロットも2013年より大きくなる。

Testing – 2014年はシーズン中のテストが再び実施される。レギュレーションに制限された形式で、今シーズンにレースが行われるサーキットにて、連続した二日間を超えない四回のみ。風洞テストとCFDシミュレーションについては規制が増やされる。

Points – 最終レースにはダブルポイントが与えられる。チャンピオンシップへの集中を最後まで高めるためである。

Driver numbers – ドライバーは自身のナンバーを2-99から選択することを求められる。この番号はF1チャンピオンシップのキャリア中ずっと使用される。1はワールドチャンピオンのための番号である。複数のドライバーが同じナンバーを選択した場合、前年の順位が高い方に優先権が与えられる。ドライバーナンバーは、車両のフロントとドライバーのヘルメットに明確に提示されなければならない。

Additional Friday practice drivers – 私達は金曜日のFP1にてレースドライバーが一人、テストドライバーと交代するのを見慣れている。しかし2014年以降は、金曜日のセッションに限り、車両は二台までだが、ドライバーは四人まで走らせることができる。

New penalties – レーススチュワードは、小さな違反に対して適用する5秒加算ペナルティという選択肢を手に入れた。加えて、スーパーライセンスの期間である12か月の間に、ペナルティポイントを12ポイント課されたドライバーは、1レース出場停止となる。

Pole position trophy – シーズン中、最も多くPPを獲得した者に新しい賞が与えられる。同数のドライバーがいた場合は、この賞は二番グリッドが多かった者に与えられる。それでも同数だった場合、三番手が多かった方…と勝者が決まるまで比較を行う。

Scrabsさんの記事はこちら。

F1 2014: Finger Noses

2014 nose design
2014年ルールにノーズを理想的に適合させるためには、高さが増したシャシーの下に空気を流すために、同様にノーズも上げることが必要だった。しかしノーズの先端は低い形にして、適切な横断面が必要であった。クラッシュテストに合格するためには(※訳注:18.6にNose push off testという項目があるのでそれかと思います)ノーズが短すぎても、曲がりすぎていてもいけない上に、横断面を最小限にすれば、ノーズはシャシーから外に向かって先細りになるため、(事故の衝撃を減らすために)クラッシュしにくくなってしまう。この二つの必要条件を満たすために妥協点が必要であった。

レギュレーションを参照すれば、ストレートなソリューションは、ノーズの先端を(おそらく、地面から)185mmの高さになるまで単に低くすることだ。これによりシンプルで軽く、(事故の衝撃を減らすために)クラッシュしやすいノーズになるだろう。しかし、その幅と、下がった形は空力的にはよくない。ミニマムウエイトに適合させることに苦戦しない限りは、このような形状にするチームはいないようだ。

Finger nose
シンプルなロー・ノーズデザインが空力学的に有益であるということを無視すれば、明らかな結論に達する。二つの要求事項は、ノーズを二つのセクションに分けてしまう。上部のノーズは空力のため、下部のノーズは合法性とクラッシュ性能のため。これが、現実的なデザインソリューションとして「フィンガー」ノーズが出現した理由である。

(中略。要旨:「フィンガー」はセバスチャン・ベッテルの例の指に似ているため。「アリクイ」あるいは「ニードル」はもっと美しい形であり、2014年カーの目障りな実形状にそぐわないと考えるため、ふさわしくない。)

このデザインをもって我々は、先端からフロントのバルクヘッドを通る、メイン構造のエレメントを手に入れる。長くシンプルな形で、クラッシュ要件を満たし、ノーズの高さ/横断面のルールにも適合する。かつ、車両後方へ向けての空気の流れを助けるための最小限の横断面が低い位置にできる。更なるエアロ効率のため、ノーズ上部の形はくさび型になる。これで、高くなったシャシーの下により多くの空気を通せる。

上部の形は、デザイナーがフロントエンドをどのようにアレンジしたいかによるので、構造的である必要はない。よって、ノーズ上部は、ノーズ下部の長く細いクラッシュ構造に結合されたバニティパネル状にもなり得る。
※バニティパネル覚えてますか? 見た目上の段差をなくすために段差ノーズの上につけてもいいパネルです

この形状では、フロントウイングがノーズ下部に取り付けられる必要がある。密接なスペースと非常に短いパイロンを用いて。これは魅力的な提案だが、ノーズデザインは巨大な回転翼のようなウイングをマウントするパイロンの利点を失う。ケータハムがこのデザインを採用したようである。

シンプルなローノーズでもレースをすることはできる。重量やドラッグが重要なサーキットで、周囲のバニティパネルを外すかもしれない。

もう一方のデザインは、上部構造もくさび型にすることである。これはより複雑なデザインであり、クラッシュテストにおいてはノーズ上部に衝撃が与えられるため、クラッシュ構造は根元を薄く先端を厚くしなければならない。このソリューションは、複雑な形のためにより重量が重くなるだろう。

しかしこのデザインでは、フロントウイングを、より高く広いパイロンでマウントでき、空力的利益がある。フロントタイヤをシャシーから発生する乱気流と離し、フロントエンドにダウンフォースを生むために低い圧力を生み出す。
バニティパネル形状のノーズ上部では、フロントウイングのパイロンは非常に薄い構造にはつけられなかった。ウィリアムズとフォースインディアは後者の(バニティパネル状でない)構造を採用しているようである。

ファンから多く寄せられる質問に、Tボーンクラッシュにおいて、槍状のフィンガーノーズが、他の車両の側面に入り込まないか?というものがある。しかしノーズは、見た目は細いが、クラッシュテストに合格しており、2013年型ノーズのようにつぶれる。加えて、必要とされる横断面の面積は、フラットでオーバルな先端の2013年と変わっていない。モノコックの横側には侵入防止パネルがあり、私はこれを安全へのリスクとは考えない。

この辺で力尽きました。下に枕タイプなどの解説が続いてます

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