RedBulletin: Drive Talkin’

RedBulletin 3月号、セバスチャン・ベッテル&ニキ・ラウダさんの対談。べっつんは相変わらず話が長(ry
長いので分割でいくます

Drive Talkin’

Original Words: Herbert Volker
新しいF1チャンピオン、セバスチャン・ベッテルと、3度のチャンピオン、ニキ・ラウダを迎えた時、彼らは会話をしたがらなかった。魔法の”ナンバーワン”、石器時代のテスト、シミュレーター、クレイジーな昔の日々、シーズン開幕前の興奮。Phew! 我々はほとんど口を挟むことができなかった。

RB: ニキ、もし自分の名前をインターネットの検索エンジンに入れたら、どのくらいのリザルトが表示されると思いますか?
NL: 思いつかないね。やってみたことがない。
RB: 予想してみて下さい。
NL: 分からない。5000くらい?
RB: 全然惜しくもありません。300万件。ではセバスチャン、君は何件くらいだと思う?
SV: よーし、彼が300万件なら僕は400万件くらいあるはずだけど(笑)
RB: 1800万件以上だよ。しかしサーチエンジンは調子がいいときも悪い時もあるから、次は何百万件か少なく出すかもしれないね。
SV: もっと大事なのは、タイトルをどっちが多く持っているかってことだよね?今は3対1でニキの勝ちだけど、僕にはまだ少し時間があるからね。
NL: セバスチャンの歳の時に私はどこにいた?[彼はよく知っているインタビュアーの方を振り向いた]
RB: 23歳の時、あなたはマーチでレースしていました。本当の”レモン”(訳注:役立たずな車)をドライブして0ポイントだった。それからBRMに行って、さらにまずい”レモン”をドライブして、チャンピオンシップを17位でフィニッシュした。しかしあなたはエンツォ・フェラーリ氏の目を引き、彼はその後のシーズンであなたと契約しました。それから物事がうまくいった。
SV: ニキ、あなたはカーナンバー1をつけて3年走ったよね[ラウダは1975, 1977, 1984年にタイトルを獲った]。僕ははじめてなんだ。カーナンバー1をつけることは利点だった?それとも重荷?
NL: シーズンをスタートするのにこれ以上いい方法はないさ。君はナンバーワンとして到着し、みんなは最高の存在が来た、と考える。彼らはそれを望むなら君を追わなければならない。私は、カーナンバー1はポジティヴなものだと考えているよ。どうしてそんな事を思った?
SV: 疑うような気持ちには、なってない。”去年もうまくいったんだから、今年もうまくいくだろう”みたいな気持ちを持ちたくないだけなんだ。ナンバーが表すものであってはいけない。僕が昨シーズンにやったことをただやったら、きっとうまくいかないだろうと思う。去年は去年。最初のレースは、僕達はみんなゼロからスタートする。僕がカーナンバー1をつけてようが、24か25だろうがに関係なく。みんなが同じポイントから始めるんだ。今シーズンは20レースあるから、一年がとても長いよ。そしてまたすごくタフになるだろう。カーナンバー1を守るために僕は進化しなきゃいけない。
NL: 君は正しいかもしれないが、しかし潜在意識下では、このナンバー1はチームメイトに対してアドバンテージを与えてくれると私は思う。ゼロからもう一度始めること、ナンバー2から力を得ることは、マーク・ウェバーにとっては非常に困難になるだろう。ともかく、君はこのナンバーをシンボルとして認めることになるよ。

RB: ところでセバスチャン、昨シーズンが終わる前にニキが、あなたにタイトルの望みはないと書いたものを見ましたか?彼は「彼にチャンスは残っていない。ベッテルがレースに勝っても、他のメンバーは跡形もなく消えたりはしない」と。
NL: シーズン全体では私はセバスチャンを信じていたよと言わせてくれ。しかし私は、結局はどんなにうまくいくかはわかっていなかった。勇敢なルノードライバーというのは私のリストにはなかったし[ヴィタリー・ペトロフがアブダビでフェルナンド・アロンソの前に立ちはだかり、タイトルを与えなかった]、フェラーリがタイトルを台無しにしてしまうとも思わなかった。明らかにこれは私の間違いだったよ!
SV: 僕は、あなたが僕を見限ったなんて思わなかったよ。自分自身に対する信頼を僕は常に持っていた。でもニキは全然違う意見を持つ権利がある。彼は頑固で率直であることで有名だし、多くの人がそれを評価してると思う。

RB: テクノロジーについて話しましょう。ニキ、あなたはクルマの技術的な能力を学習した初めてのF1ドライバーだと考えられています。今日のリソースと比べると、ある意味ではそれは石器時代でした…
NL: 我々の問題はクルマからデータを取れなかったことだ – データ記録の仕組みがなかったからね。従って我々のテストリザルトの全てが、私のパンツのシートから、または自分の感覚によるものだった。基本的には同じものを意味しているがね。クルマには多くのセットアップの可能性があった。サスペンションやウイングのような。しかし第一に、システムを見つけなければならない、そしてひたすらテストラップを重ねなければならない。ストップウォッチが、我々の”感覚”を信頼できる解釈を与えてくれるまで。
SV: 当時はシミュレータなんて想像できなかったでしょ?
NL: それは純粋なSFだったよ。セバスチャン、君はどのくらいシミュレータを信頼している?一部のドライバーは、シミュレータを使うときに吐き気を感じると聞いたことがあるのだが。それはフライトシミュレータで多くのパイロットにも起こっている。
SV: シミュレータでは目の前に大きなスクリーンがあって、本物のクルマに乗っているみたいな感じだよ。クルマ全体が全ての動きを模倣するためにぐいぐい動くけど、現実の事と100%シンクロするわけじゃないし、もし僅かな遅れがあったり、動きすぎたり、間違った方向に傾くとしたら、吐き気がすると感じ始めると思う。僕はかなり慣れたけどね。
NL: ドライビングテクニックを改善するためにシミュレータはどの程度重要なのだろうか?
SV: シーズンが始まる前に僕達はたくさんこれを使う。なぜなら本当のテストはすごく制限されているから。僕達にとっては、モーションシーケンスが動く限り、自分達のリズムに入っていける唯一のチャンスなんだ。いまはステアリングホイールにいくつかボタンもあるしね。シーケンスは本当のレーストラックとすごく似ている。特に新しいトラックに慣れるためには、シミュレータは今必要不可欠だよ。これは、現実にサーキットへ行く頃には、何をすべきか正確に分かってるってこと。2,3ラップ走るだけでいい。そうしたら、後はよりなめらかにするだけだ。
NL: セットアップの面ではどんな風に役立つ?
SV: シミュレータの性能による。すごくたくさんのファクターに依存する – サーキットをどれだけ精巧に再現してあるか。バンプ、勾配、その他色々。もしクルマが現実の世界でも同じように動くならね。アンチロールバーみたいなものを変更しようと思った時、少しかたくする、あるいは少し柔らかくする、もしくはウイングのセットアップを変えてみる。こういうことについては大体正確だね。特定のエリアではセットアップを整理することができるんだ。
NL: しかし最高のシミュレータであっても、現実のレースで君に与える衝撃を再現することはできない。そしてそれはフィットネストレーナーではない。
SV: そのとおり。現実の世界と違うところのひとつだね。だけどそれは実際いいことだろうね。そうでなかったら、僕達はただシミュレータで戦ったほうがいいかもしれないし。

つづきまーす
→つづき

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